FXの自動売買が禁止されるのはどんなとき?

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そもそも自動売買に対応していない場合

自動売買を動かすためには、FX会社が自動売買に対応している必要があります。

EAを動かすにはMT4またはMT5が必要

自動売買で一般的に使われるEA (Expert Advisor) の場合、MT4またはMT5に対応した業者を選ぶ必要があります。

具体的には、下記の業者が該当します。

 

  • FXTF(MT4)


https://www.fxtrade.co.jp/

 

  • 外為ファイネスト(MT4、MT5)


https://www.gaitamefinest.com/

 

  • OANDA証券(MT4、MT5)


https://www.oanda.jp/

 

  • 楽天証券(MT4)


https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fx/mt4/

 

上記以外にもMT4やMT5に対応している業者はありますが、金融庁の登録を受けていない海外FX業者は、出金トラブルなどのリスクが高いため、利用は控えましょう。

自作の自動売買を動かす場合の注意点

MT4やMT5に対応していなくても、APIを利用した自作の自動売買を利用できる場合があります。

ただし、自分自身で開発して運用する必要があるので、開発や運用の難易度は市販のシステムトレードよりも高くなります。

 

すでにプログラミングの知識があったり、本格的に取り組んでみたいという方は利用を検討してみても良いかもしれません。

 

API | OANDA証券株式会社

 

https://www.oanda.jp/fxproduct/api

特定の取引パターンが禁止されている場合

自動売買に対応しているFX会社であっても、特定の取引パターンを禁止していることがあります。詳しく見ていきましょう。

サーバーに大きな負荷を与える高頻度な取引

システムトレードでは、人間には不可能なスピードで連続して取引することが可能です。

一方で、1秒間に何度も繰り返し処理を行うと、サーバーへの負荷が大きくなります。

 

あまりにも高頻度に発注や処理を繰り返してしまうと、FX会社側の規約に抵触してしまったり、個別に注意を受ける可能性があります。

 

特に、エラーやバグによって意図せずに処理が繰り返されてしまうケースには注意が必要です。

業者間のレイテンシー(遅延)の利用

それぞれの通貨ペアのレートは、実はFX会社によって微妙に異なっています。

とりわけ、指標発表の前後やマーケットクローズの時間帯は、業者間の乖離が大きくなる傾向があります。

 

こうした価格差を利用して複数のFX会社で両建てしたり、レートにズレがある業者を狙って取引することで利益を上げることが可能なケースがあります。

 

自動売買を利用すれば、24時間マーケットを監視して、人間には不可能なスピードで素早く売買できるため、より有利であると考えられます。

 

ただし、ほとんどの業者はこうしたトレードを意図的に行うことを禁止しているので、注意が必要です。

その他、利用規約に抵触する場合

上記のほか、それぞれのFX会社ごとに取引を禁止しているパターンがあるので、事前に利用規約に目を通しておくのがおすすめです。

よくあるものとしては、下記が挙げられます。

 

  • 複数業者間の両建て
  • 数秒~数十秒以内で完結する高速取引
  • システムの不具合を悪用して利益を得ること

複数業者間の両建ては、すでに言及したレイテンシーの利用のほか、スワップポイントの差を利用して利益を得る方法などもあります。

スワップポイントの設定は業者によって異なるため、プラススワップが大きい業者と、マイナススワップが小さい業者でポジションを組み合わせることで、安定して利益を得られるケースがあります。

 

高頻度な取引とは、数秒以内に完結するような高速スキャルピング(いわゆる「秒スキャ」と呼ばれるもの)などが該当します。

ポジションの保有時間が極端に短いと、FX会社側はポジションをカバーするのが難しくなるため、保有時間やポジションサイズによっては利用を制限される可能性があります。

FX会社が提供している自動売買なら安心

FX会社によっては、自社で自動売買ツールを提供しています。

これらを利用すると、比較的安心して自動売買を行えます。

リピート系売買が大半である

MT4やMT5を使わず、自社のプラットフォームで自動売買を提供している会社の場合、その多くはリピート系やグリットドレードと呼ばれるような、機械的に一定の値幅で売買を繰り返すシステムとなります。

 

こうしたシステムはレンジ相場に強く、一定の値幅で価格が安定して推移している間は、継続的に利益を出し続けることができます。

一方で、大きな材料や予想外のニュースなどで相場に強いトレンドが発生した場合には損失となりやすいため注意しましょう。

設定が簡単でエラーやバグの心配が少ない

EAや自作のシステムの場合、設定ミスやエラーなどによって、動作不良や意図しないトレードが生じることがあります。

あらかじめFX会社側から提供されるプラットフォームでは、こうした心配が少なく、すぐにスタートしやすいです。

 

市販や自作のシステムでは、FX会社の利用規約に抵触してしまうリスクも存在しますが、あらかじめ組み込まれたシステムであればそうした心配も無用です。

マニュアルやサポートの体制も充実しているので、初心者にとっては安心できます。

執筆者紹介

FX情報誌『外国為替』編集長

鹿内 武蔵

FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役
FX情報誌『外国為替』編集長 投資専門ライター&編集者集団、株式会社tcl代表取締役

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