10万円で考える松井証券の自動売買戦略
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自動売買と聞くと、多額の資金が必要というイメージが強いかもしれません。
自動売買の種類はさまざまですが、その中でも低コストで運用できることで知られる松井証券の自動売買は、小資金から運用を行いやすいと考えられます。
本記事では、資金10万円を想定して、松井証券の自動売買を運用するための具体的な戦略や、運用の注意点について解説していきます。
松井証券の自動売買は小資金での運用に最適!
松井証券はいわゆるリピート系の自動売買を提供しており、後述するように、1単位から運用可能です。
そのため、小資金で自動売買を始めたいと考えている人にお勧めの証券会社です。
なぜ、小資金の自動売買に松井証券が向いているのか、その理由を見ていきます。
1通貨から自動売買の運用を始められる
松井証券の最大の特徴は、裁量取引でも自動売買でも、提供している全ての通貨ペアを1通貨から始められる点です。
極端な例ですが、仮に米ドル/円のレートが150円なら、150円があれば取引を始めることが可能です。FXにはレバレッジがあるので、実質的に必要な資金は数十円です。
多くの国内業者では1000通貨が最低取引単位で、1通貨取引ができるのは数社しかありません。自動売買も含めると、2026年3月現在は松井証券のみです。
裁量取引でも自動売買でも初心者が少額で安心してFXを始められるのは、松井証券の明確な強みです。

各通貨ペアのスプレッドが狭め
自動売買は裁量取引よりもスプレッドが広がる傾向がありますが、松井証券の自動売買は裁量取引と同じ水準です。
以下は、松井証券の自動売買での主要通貨ペアのスプレッド表です。
| 通貨ペア | スプレッド |
|---|---|
| 米ドル/円 | 0.2銭 |
| ユーロ/円 | 0.5銭 |
| ポンド/円 | 0.9銭 |
| 豪ドル/円 | 0.5銭 |
| NZドル/円 | 1.2銭 |
| メキシコペソ/円 | 0.3銭 |
| トルコリラ/円 | 2.9銭 |
| 南アフリカランド/円 | 1.0銭 |
| ユーロ/米ドル | 0.4pips |
| ポンド/米ドル | 0.6pips |
※2026年3月6日時点
※時間帯によって拡大する可能性あり
各通貨ペアのスプレッドを見ると、米ドル/円の0.2銭をはじめ、クロス円のほとんどが業界最狭水準で提供されています。高金利通貨として人気があるメキシコペソ/円も0.3銭と、魅力的です。
流通量が多いユーロ/米ドルとポンド/米ドルのスプレッドもクロス円と同じくらいの水準です。
裁量取引も自動売買も1通貨から取引でき、なおかつスプレッドも業界最狭水準であるため、初心者が取引しやすい会社です。
自動売買に手数料が発生しない

自動売買の中には、取引ごとに手数料が発生するケースがあります。片道ごとの取引に発生する場合やスプレッドに上乗せされるなどさまざまです。
一方、松井証券の自動売買は手数料が発生しません。実質のコストはスプレッドのみです。スプレッドが狭いことも考えると、松井証券の自動売買は取引コストが低いというメリットがあります。
小資金で運用を始める際のコツ
松井証券は小資金で自動売買を始めるにはうってつけですが、それだけで運用が成功するわけではありません。
ここからは、10万円ほどの資金で松井証券の自動売買を始める際に心がけておくべきポイントを解説していきます。
取引数量を大きくしすぎない
小資金で運用する場合、取引数量を大きくしすぎないことが大切です。
利益を大きくするために取引数量を増やしてしまうと、必要証拠金もその分だけ増えます。資金のギリギリまで取引数量を大きくすると、相場が少し逆行しただけで含み損が大きくなります。
リピート系自動売買は、指定した価格帯で売買を繰り返す取引手法です。複数のポジションを保有するため、相場が一方向に動くと含み損が膨らみ、強制ロスカットが発生しやすくなるリスクがあります。
松井証券は1通貨から取引できるので、10万円程度の資金であれば、100通貨など比較的小さい取引数量から始めるとリスクを抑えやすくなります。
注文値幅と益出し幅の設定はバランス良く
注文値幅と益出し幅の設定は、安定した運用を行ううえで大切です。

注文値幅とは、新規注文を出す価格の間隔のことです。仮に50pipsに設定していれば、50pipsごとに新規注文が入るイメージです。
注文値幅が狭いと保有ポジションが多くなりやすく、必要証拠金も大きくなります。反対に、注文値幅が広いと、保有ポジションが少なくなるので必要証拠金を抑えることができますが、利益を得るチャンスが減るデメリットがあります。

益出し幅とは、新規注文が約定してから、利益確定するまでの価格差です。仮に100pipsに設定していれば、新規注文からポジションの方向に100pips動いた時点で利益確定するイメージです。
益出し幅が狭いと利益確定が早くなりますが、1ポジションあたりの利益は小さくなります。反対に、益出し幅が広いと1ポジションあたりの利益は大きくなりますが、利益確定まで時間がかかります。
リピート系自動売買を安定して続けていくには、証拠金と相談しながら注文値幅と益出し幅をバランスよく設定することが重要です。
レンジ幅が狭すぎると、価格がレンジを抜けやすい
レンジ幅が狭いと、少しの値動きでレンジアウトしやすくなります。
リピート系自動売買は設定したレンジ幅で価格が動いている限りは自動的に売買を続けます。その一方で、設定したレンジ幅から外れてしまうと、新規注文をしなくなり、未決済のポジションを抱えると含み損が拡大する可能性があります。
そうなると、価格がレンジ内に戻るまで待つ必要があり、利益を獲得する機会を失ってしまいます。
設定する上限と下限の幅はできるだけ余裕を持たせた方が、効果を発揮しやすくなります。
レンジ幅を広げると必要証拠金も大きくなりやすいですが、注文値幅と益出し幅を調整すれば必要証拠金を抑えられる場合があります。
レンジの上部は売り、下部が買いのハーフ設定が効果的
リピート系自動売買の戦略の一つとして、ハーフ設定があります。
ハーフ設定とは、レンジを半分に分け、上半分を売り、下半分を買いに設定する運用方法です。
例えば、米ドル/円で上限を160円、下限を140円に設定する場合、150円〜160円に売りのリピート注文、140円〜150円に買いのリピート注文を設定するイメージです。
ハーフ設定は含み損の拡大を抑えやすいというメリットがあります。レンジ全体を買いまたは売りで設定してしまうと、相場が反対方向に動いた際に含み損が増えやすくなります。
ハーフ設定では売りと買いの注文をレンジの半分ずつに分けて設定するため、同じ方向のポジションが増えにくく、含み損の拡大を抑えやすくなります。
一方で、相場が想定レンジを上抜けした場合は売りポジション、下抜けした場合は買いポジションの含み損が拡大する可能性があります。
また、売り注文と買い注文のうち、高い方の証拠金だけで良いため、必要証拠金を抑えやすいというメリットもあります。
デメリットとしては、どちらかのポジションでマイナススワップが発生する可能性がある点です。
スワップポイントの受け取りよりも支払いの方が大きい通貨ペアだと、マイナススワップが利益を圧迫するリスクがあるため、スワップポイントの受け取りを意識するのであればハーフ戦略は合わない可能性があります。
自動売買戦略の一例
ここでは、2026年3月時点において、松井証券で自動売買を運用する際に効果的な通貨ペアと運用戦略を考えていきます。
比較的レンジになっていてリピート系自動売買が運用しやすいと考えられるのは、NZドル/米ドルとノルウェークローネ/スウェーデンクローナです。どちらの通貨ペアも長期的に大きなトレンドが出にくく、比較的レンジで推移する傾向があります。
NZドル/米ドル
一つ目の通貨ペアがNZドル/米ドルです。

上の画像は2015年からのNZドル/米ドルの月足チャートです。
NZドル/米ドルは2022年後半から0.65〜0.55あたりのレンジで推移しています。
レンジ範囲は上限を0.65、下限を0.55を目安に、0.55〜0.6に買い、0.6〜0.65を売りのハーフ設定が一つの戦略として考えられます。
資金10万円であれば、注文数量は100通貨を目安にすると、比較的強制ロスカットリスクを抑えた運用ができると考えられます。
なお、NZドル/米ドルは売りでポジションを保有するとスワップが支払いになる点に注意が必要です。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ
もう一つの通貨ペアがノルウェークローネ/スウェーデンクローナです。

上の画像は2015年からのノルウェークローネ/スウェーデンクローナの月足チャートです。ノルウェーとスウェーデンは隣国であり、経済的な結びつきが強いことから、レンジになりやすい特徴を持っています。
2015年からおおよそ上限が1.10、下限が0.90のレンジで推移しています。
過去10年の値動きを見ると、下半分の1.00〜1.10に買い、上半分の0.9〜1.0が売りのハーフ設定が安定した運用が可能だと考えられます。
資金10万円であれば、注文数量は500通貨以下を目安に、資金と相談しながら決めるのが良いでしょう。
なお、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは売りポジションを保有するとスワップが支払いになります。
運用時の注意点
ここまでは10万円想定での取引について解説してきました。
こういった資金量で自動売買を運用する際に注意するべきことを解説していきます。
相場環境の変化で設定したレンジを突破する場合がある
相場はずっと想定通りに動いていくわけではありません。
金融政策の変更や地政学リスクなどの影響で相場が動いた場合、設定した上限や下限を突破する可能性があります。
一例として、レンジになりやすい特徴があり、リピート系自動売買の定番だった豪ドル/NZドルを見ていきます。

上は豪ドル/NZドルの月足チャートです。2015年から2025年までの約10年の推移を見ると、上限が1.15、下限が1.02あたりのレンジ相場でした。
しかし、2025年後半に上昇を続け、2025年12月にはそれまでの上限だった1.15を実体で上抜きました。2025年3月11日現在は、1.20を超えています。
過去に長期でレンジであっても、将来的にレンジをブレイクする可能性はどの通貨ペアにもあります。
過信してほったらかしにするのではなく、相場状況に応じて設定の調整や稼働自体を停止させる判断も自動売買で利益を出すには重要な要素です。
自動売買にもスワップポイントが発生する
自動売買の運用中でもスワップポイントは発生します。注意するべきは、スワップポイントがマイナスであれば、支払いになる点です。
以下は、松井証券の主要通貨ペアのスワップポイント一覧です。
| 通貨ペア | 買い | 売り |
|---|---|---|
| 米ドル/円 | 119円 | -159円 |
| ユーロ/円 | 52円 | -82円 |
| ポンド/円 | 146円 | -166円 |
| 豪ドル/円 | 79円 | -99円 |
| NZドル/円 | 38円 | -65円 |
| トルコリラ/円 | 24円 | -24円 |
| メキシコペソ/円 | 11円 | -21円 |
| 南アフリカランド/円 | 12円 | -12円 |
※2026年3月11日時点の数値
※1万通貨あたりの付与額
これらの通貨ペアでは買いポジションを保有していればスワップポイントを貰えますが、売りポジションを保有していれば支払いになります。
ハーフ戦略の場合は、買いと売りのどちらかがマイナススワップになるため、売買差益を取ってもマイナススワップで削られる可能性があります。
自動売買を始める前に自身が運用したい通貨ペアのスワップポイントがどのくらいなのかはチェックしておくことが重要です。
基本的に長期目線で考える
自動売買は、短期の損益だけで判断するのではなく、長期的な視点で運用することが大切です。
リピート系自動売買は複数のポジションを保有し、含み損をある程度抱えたまま運用するケースが多く、相場が一方向に動くと含み損が膨らむ性質があります。
一方で、含み損が大きくなってもその後に相場が戻って利益として確定する可能性があるため、短期の評価損益だけで判断して変に裁量判断で操作すると利益を得る機会を逃しやすく、運用の失敗につながります。
ただし、放置してもよいというわけではありません。
想定した価格帯から外れていないか、証拠金に余裕はあるかなどを定期的にチェックし、相場状況によっては戦略の見直しや稼働停止をすることが安定した運用には必要です。
松井証券は1通貨単位から始められるので、取引数量を無理に大きくしすぎなければ、相場が一時的に大きく動いたとしてもロスカットのリスクを減らせます。
少額取引ができるという強みを持つ松井証券は、小資金でリピート自動売買を始めたい人にとって、有力な選択肢といえます。
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