MT4を利用したコピートレードの特徴と注意点をわかりやすく解説
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この記事では、コピートレードとはどのような仕組みなのか、国内の業者で利用できるのか、さらに注意しておきたいポイントまでをわかりやすく解説します。
コピートレードとはなにか
まず最初に、コピートレードとは何かを理解しておきましょう。
コピートレードの基本的な仕組み
コピートレード(ミラートレード)とは、簡単に言うと「他のトレーダーの取引を自動でコピーする仕組み」です。
自分でチャートを分析したり売買のタイミングを決めたりする必要がなく、選んだプロトレーダーや人気トレーダーの取引をそのまま自分の口座に反映できます。
通常のFX取引では、自分でチャートを見ながらエントリー(新規注文)や決済(利益確定・損切り)を繰り返す必要があります。
これに対してコピートレードは、選んだトレーダーが売買したタイミングで自動的に自分の口座でも同じ取引が実行されます。
相場を常に監視したり専門的なテクニカル分析を学んだりする手間を省くことができ、初心者でもプロのトレード手法をそのまま活用できるのが大きなメリットです。
MT4でのコピートレード
コピートレードはMT4でも利用することができます。
MT4は世界中で最も広く使われているFXプラットフォームで、カスタムインジケーターや自動売買(EA)との相性も抜群です。
MT4上では「シグナル」機能や「EA(エキスパートアドバイザー)」を使ったコピートレードが提供されており、サブスクリプション形式(月額でトレーダーの取引をコピー)や、一部のブローカーが提供する専用システムを通じて利用します。
ただし、日本におけるコピートレードは提供する側に投資助言の資格や日本の金融庁への登録が必要なケースが多く、無登録業者のコピートレードを利用するとトラブルに遭う可能性が高まるので、注意が必要です。
コピートレードとEA(自動売買)の違い
コピートレードとよく比較されるのが「EA(エキスパートアドバイザー)」を使った自動売買です。
どちらも「自分で取引を行わず、自動で売買が行われる」という点では似ていますが、根本的な仕組みが異なります。
- コピートレード
他人(実際にトレードしている人物)の取引をリアルタイムでコピーします。
人間の裁量判断や感覚をそのまま自分の口座に反映する形です。 - EA(自動売買)
事前にプログラムされた売買ロジックに従い、自動で取引を行います。
特定の条件を満たしたときだけエントリーを行い、決済ルールもあらかじめプログラムされています。人の判断は介在せず、完全にシステム任せです。
コピートレードは選んだトレーダーの戦略や相場観をそのまま利用する手法、EAは統計的なアルゴリズムに基づいて機械的に取引する手法と言えるでしょう。
国内でコピートレードに対応している業者
続いて、実際に日本国内でコピートレードを利用する場合に、どの業者を選べばよいかを見ていきましょう。
日本国内の規制と業者の特徴
日本では金融商品取引法による厳しい規制があるため、コピートレードを提供している国内のFX会社はほぼありません。一方で、一定のルールの中でコピートレードに近いサービスを提供しているFX会社もあります。もちろん、それらのサービスは金融商品取引法にきちんと基づいて提供されています。
代表的な国内業者
以下は国内のFX会社が提供しているコピートレードに近いサービスの例です。
アヴァトレード・ジャパン(AMMA)
アヴァトレード・ジャパンが提供するMT4・MT5を用いた選択型自動売買サービスです。
アヴァトレード・ジャパンが選別した『SP』と呼ばれる売買シグナル提供者を選択すれば運用を開始できます。
みんなのシストレ(みんなのFX)
みんなのFXで実際に取引しているトレーダーの取引を基に、自動で取引を行ってくれる自動売買サービスです。
用意されているストラテジーを選択すれば開始できるため、自動売買初心者でも運用しやすいです。
コピートレードにおける注意点
コピートレードは非常に便利な仕組みですが、注意しなければならないポイントも多くあります。
リスクやデメリットはしっかり確認しておきましょう。
必ずしも勝てるわけではない
コピートレードはプロや実績あるトレーダーの手法をそのまま使えるから安心、と思いがちですが、当然ながら相場に絶対はありません。
短期的には利益が出ても、トレーダーが損失を出せば自分の口座も同じように損をします。
特に多くのトレーダーは勝率よりもリスクリワード(利益対損失比率)で売買戦略を調整しているため、一時的に連敗が続くことも十分にあります。
トレーダーの過去成績だけでなく、どんな戦略でどんなリスクを取っているのかまで確認することが大切です。
ロット管理と証拠金維持率
コピー先のトレーダーが運用している資金規模と自分の資金規模が異なる場合、同じロットサイズをコピーしてしまうと資金破綻しやすくなります。
また、複数のシグナルを利用していると証拠金維持率が急速に悪化する場合があります。リスク分散のつもりが逆に資金効率を圧迫しないよう注意しましょう。
手数料やスプレッドにも注意
月額料金や通常よりもスプレッドが広がるケースがあるため、裁量取引よりもコストが大きくなりやすい点には注意が必要です。。
さらにサーバー遅延や通信環境によっては、本家トレーダーの取引よりも不利な価格で約定する「スリッページ」が生じることもあります。
トラブルに遭った場合のリスクが高い
コピートレードは日本においては規制されているため、コピートレードを行う場合はほとんどが海外の業者を利用することになります。
日本の金融庁に登録をしていない海外業者は、出金拒否や連絡が取れないなどのトラブルが発生した場合に、追及や解決が困難というリスクがあります。
金融庁も無登録業者については警告をしており、無用なリスクを避けるためにも、無登録業者を使用することはおすすめできません。
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